テロから命を守る方法!

テロから命を守る方法!

海外の複数のテレビ報道などによると、ISISがメンバー400人を訓練し、テロ攻撃を実施させるためにヨーロッパ諸国に派遣したと報告した模様だ。

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本誌「リスク対策.com」の3月25日号では、一般社団法人日本防災教育訓練センター代表理事で国際消防&防災ジャーナリストのサニー神谷氏に、昨年のフランスでの同時多発テロを踏まえ、「銃の無差別乱射事件などのテロからいかに身を守るか」について特別寄稿いただいたが、今回、ベルギー・ブリュッセルの空港・地下鉄で発生したテロも踏まえ、自爆テロからいかに身を守るかを緊急で補足寄稿いただいた。

この内容は自爆テロリストに遭遇した際の具体的な対処法をご紹介したものです。

これからヨーロッパ方面に旅行される方、国際線を持つ航空会社勤務の方、ヨーロッパに支社を置く会社関係の方、すでに在駐、在留されている法人の方々とそのご家族の方々にも役立つテロ対策内容だと思います。

1、 両足をテロリストに向け身を伏せて頭を守る

もし、起爆寸前のテロリストに遭遇した場合、または、叫び声、爆音や銃撃を察知した場合、可能であれば、爆破寸前、または、爆発直後は、自爆テロリストに両足を向けた状態で、頭を守って床にうつ伏せになること。立ったまま逃げようとすると爆破によって飛散したものが体に接触する面積が大きくなり、被爆確率が高くなる。

大切なことは、うつぶせになっているときに携帯電話で家族に電話したりさせないこと。理由は、テロリストは反射的に音がする方向に銃撃したり、狙ったりする可能性が高いからだ。家族への電話に集中するよりも近くの警官や警備員の指示に注意を傾けることが重要だ。危険なのは、伏せた状態で電話の会話に集中したことで、逃げ遅れたり、避けられた危険に遭遇してしまうことである。

ただ、もし、爆弾が不発の場合で、テロリストが慌てて起爆させようと配線をいじっているときなどは、その隙を突いて、できるだけ遠くに走って逃げること。

2、犯人の前面90度に入るな

ブリュッセル空港で自爆テロに遭遇した数名の目撃者の証言によると、ISISの自爆テロリストが手作りしている榴散弾ジャケットの爆破の特徴として、テロリストの前面90度(胸骨を中心として45度ずつ)の角度で爆風が起こり、ねじや釘などが銃弾のように飛散し、その方向にいた方々を殺傷したそうだ。この目撃者はテロリストの斜め後ろ約30m付近でも無傷で済んで人がいるので、もし、自爆テロリストに対面してしまった際には、前面の90度範囲内にいないことが生存の秘訣となることが言えるかもしれない。

また、避難する際には爆発によるガラスの飛散に注意し、2次的な爆発を予想して、避難後もガラスなど飛散する附帯物から離れること。

3、2次的な爆発に対する注意

ベルギーでのテロは、結果的に3人目の自爆テロ容疑者の準備した爆弾は不発に終わり、容疑者は現場から逃走した。が、もし、爆破していたら、さらに多数の被災者を出したと思う。

爆発後は、2次爆発がないかを予測し、しばらくは様子を見ること。理由は、過去の爆破テロの2次爆発の例では、ほぼ同時に近くで爆破するか、または、10分から20分後くらいに同じ施設内で起こっているため。

自爆テロリストが複数の場合、お互いに自爆した際に影響を受けないようにしないとテロを遂行できないため、準備した爆弾の爆破範囲を想定して、距離を置き、犯行に及ぶことが考えられている。

4、爆破テロ時の避難方法について

次に空港やショッピングモール、駅構内などでの爆破後は、誘導員の指示を聞きながら、手荷物はその場において、直近の出口から素早く外へ逃げる。理由は、まだ、爆発物を持ったテロリストが群衆の中にいるかもしれないため、爆弾を起爆させないように爆破荷物から離れることが目的である。

2次的な爆発が起こる前に、安全な場所へ避難することを考える。確実に安全になってから電話連絡などはすること。

5、報道関係者が心得ておくべきこと

報道関係者はスクープを撮るために身勝手な行動を起こしがちなことは世界的に共通しているが、テロ関連の事件における報道時に強く伝えたいことは、現場で捕らえたテロリストを撮影して放映しないこと。理由は、テロリストたちは、あらゆる手段で仲間とコミュニケーションを行っているため、映像を通じて、手信号や眼の動きなどで仲間に次の行動や対応を指示したり、伝えてしまうためである。

このことはあまり知られていないが、テロリストたちは犯行計画を確実に実施するためにさまざまな対策を本気で真剣に準備しているということ。

よく現場管理者が報道記者に撮影するなと規制するのは、2次的なテロとその現場での被災を予防する目的があることも現場取材記者などに知らしめておくべきである。

6、地下鉄の爆破テロについて

地下鉄などでもし、爆破テロが起こってしまったら、まずは、2次的な爆発を考えて、できるだけ飛散物から身を守れる場所を探して伏せること。そして、落ち着いて直近の出口から避難すること。大切なのは、子供連れ、女性、お年寄り、障害者などの災害弱者を優先し、避難誘導を行うこと。

電車の車両内は、各車両に警備員が乗っていないため、乗客がプロの指示を仰いで行動することはできないが、車内アナウンスが流れる被災状態であれば、アナウンスを慎重に聞いて避難行動を行うべきである。

避難時に気をつける必要があるのは、電車の線路によっては、第三軌条(サードレール)という、線路脇にもう一本敷設されている線路に高圧電流が流れており、だいたい600~750Vあるということ。これは直接、電車の動力源として使う電気で、東京なら銀座線と丸の内線、大阪なら御堂筋線や中央線で使われている。

それ以外にも、電車が走る線路の方にも、信号電流や帰線電流が流れている。信号の現示を変えたり、あるいは電車内での役目を終えた電気が変電所まで帰るルートとして線路を使っており、これも、感電死するほどの電流が流れているため、避難する際は感電しないように枕木の中央を歩くことを知っておく必要がある。

また、車内から線路までの高さは120cmから140cmあるため、飛び降りる際に脱臼や骨折の可能性もある。できれば、先に降りた身長が高く力のある男性が、両側からサポートする形で、乗客を一人づつ、災害弱者を優先して直近の駅や非常口まで避難させることが望ましい。

爆破された電車の車両位置にも依るが先頭車両と最後部車両の両方が爆破された場合、通信指令センターへの連絡が遅れるため、対抗線路の電車が来ることも予想し、発煙筒や強力な懐中電灯などを使って、注意を促すこと。

なお、一般的な鉄道車両の停止(非常制動時)には、例えば時速30kmだと晴天時で約31m、時速60kmだと晴天時で約125m、時速120kmだと晴天時で約500m必要といわれているため、発煙筒の設置場所はこれらの距離を考慮する必要がある。

7、公共施設、大規模施設における爆発テロの予知と対応

Action Beat Reaction(行動が犯行を阻止する)。

今までに起こった大規模なテロの場合、ほとんどの場合、テログループから事前に数回にわたって、テロの予告が行われていたが、具体的な場所や日時、規模までは予告されないため、守る側はすべての可能性を考慮し、先読みした対応を取っておく必要がある。

テロを予防するセキュリティーのスタートは日常のすべての人の協力が必要であり、一般市民にも防犯教育を行っておくことが大切である。

まず、テロリストはテロを行う場所を下見し、近くに賃貸アパートなどを借りて、一定期間、住んでいる。このことから、不動産業者にテロリストの見分け方、犯罪履歴の証明書の提出や警察への協力を求め、賃貸契約前に十分な予防を行うことが求められる。賃貸者の写真やマイナンバーの提出も義務化することでテロ予防情報として活かせる可能性が高い。

また、テロを起こしそうな怪しそうな人物の特徴、たとえば、黒っぽい服装を好み、物静かで社交的でなく、あまり外出しない。多くは30代以下の若者で、まじめそうな感じなどもスケール化して、把握し、不審な行動(深夜の機械音や会話)を周囲の人や隣人から、聞いた場合は、警察の協力を得て、質問してもらうなど、警察官にも本気の対応をしてもらう必要がある。

テロリストが犯行現場に向かう時は、タクシーやレンタカーを利用するため、タクシー会社はドライバーに怪しい人物が公共施設に向かう際は暗号を指令センターに伝え、到着時に警備員や警察に質問してもらうことで、テロを予防する可能性が高くなる。

レンタカー会社においても利用者の写真を記録し、犯行履歴を調べるなど、貸す際の条件設定は必要かもしれない。

8、Reactive(反応対応)とProactive(率先実行)

テロが起こって、死傷者を出して対応を考えるReactive(反応対応)ではなく、起こる前に率先的にテロ対応を施すProactive(率先実行)を行うのが関係行政機関、公共施設の警備員や社員の役割である。

AP通信によるとブリュッセル空港での爆破テロはアメリカン航空カウンター前で起こったことから、アメリカ人観光客を狙ったテロではないかと言われている。

すでに、イスラム国は日本もテロ攻撃の対象となっていることから、各国際空港の日本の航空会社、または、日本向けに飛んでいる航空会社カウンター前でのテロを予想し、チェックインを行う地上勤務の航空会社社員や空港の防災センター員にテロリストの見分け方や彼らが持つ手荷物の特徴、爆弾ジャケットを着た時の服装、言語、不自然な行動や態度、視線などもチェックするように教育する必要がある。

今回の自爆テロリストの場合、Dead Man Switchと呼ばれる起爆装置を黒い手袋をした左手に装備して爆弾を積んだカートを押している。この理由としては、銃器類の武器、施設のドアやすべての公共施設は右利き用に作られているため、右手を使う頻度が高く、起爆装置が誤作動を起こさないために左手に装備していたことがわかっている。

■↓ISISが400人のメンバーをヨーロッパに派遣
緊急特別寄稿 テロから命を守る方法(続)
http://www.risktaisaku.com/sys/news/?p=1367

さらなる詳細はリスク対策.com 2016年3月号 vol.54をご覧ください。
きっとこれから起こり続けるテロから大勢の命を救うと思います。

■↓リスク対策.com 2016年3月号 vol.54
https://www.shinken-store.com/html/products/detail.php?product_id=275

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一般社団法人 日本防災教育訓練センター
代表理事 サニー 神谷
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