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北朝鮮の核ミサイル発射から身を守る方法、対策について

北朝鮮の核ミサイル発射から身を守る方法、対策について

外務省は核実験や弾道ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮が新たな段階の脅威に入ったとして、隣国の韓国への渡航者などを対象に、朝鮮半島情勢に注意するよう呼びかけるスポット情報を発表しました。

■韓国:韓国に滞在・渡航される方へのお知らせ~情報への注意と「たびレジ」・在留届についてのお願い~(外務省海外安全ホームページ)
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo_2017C074.html

「第3次世界大戦はすでに始まっている」と一部でいわれるように、米ロの緊張も再び高まっています。

考えたくはありませんが、北朝鮮から発射された核ミサイルによって、日本に再び核が落とされた場合、私たちはどのように身を守る行動をしなければいけないのでしょうか。

■↓2016年の北朝鮮によるミサイル発射について 防衛省
http://www.mod.go.jp/j/appr…/surround/…/dprk_bm_20160909.pdf

■↓アーウィン・レドルナー: 核攻撃を生き残る方法(TED 日本語版)

■今すぐやる!核爆発から身を守るマニュアルβ版
https://rexmanagement-my.sharepoint.com/personal/akizuki_bcp_tokyo/_layouts/15/guestaccess.aspx?docid=12468a7843478451eacdc45f2d3e912fa&authkey=AaMr36qBJw1tgvPlFnWZJYk

※下記の内容は、出典元http://www.wikihow.com/Survive-a-Nuclear-Attackの内容を日本語訳したものです。
日本の実情に合わない部分もあると思いますが、かなり役立つ内容もあると思います。どうぞ、部分的に受け入れながら、参考にしていただければと思っています。

■↓2016年9月5日の北朝鮮ミサイル発射映像

今回は、Wikihowから、米国流の「核攻撃時に生き延びるには」を翻訳してみました。WikiHowはMediaWiki.orgが編集している、アメリカでは学校教材でも使われているほどの権威あるWebメディアです。

アメリカでは冷戦時代から核シェルターがいたる所に存在するため、核シェルターの活用が大前提になっていますが、それでも着弾後、爆発の衝撃波・爆風による爆傷・熱風・火災旋風・放射線での被爆等による被害減少させる為に地下(地下鉄、地下街、地下道、地下階)など、日本にいても実施できる、身を守るためのポイントがあります。

北朝鮮から核ミサイルが発射された時のことを考えて、読者のみなさんもぜひ一度、真剣に核攻撃について考え、具体的に身を守るための対策を行ってみてはいかがでしょうか?

また、アメリカに出張に行かれる方も多いと思います。アメリカ政府ではFEMAが核攻撃を想定した教育を子供から大人まで継続して行っており、シェルターを活用した身を守る訓練も実施されています。

■↓核攻撃に対する具体的マニュアル
https://www.fema.gov/media-library-data/20130726-1919-25045-0892/communicating_in_the_immediate_aftermath__final_june_2013_508_ok.pdf

■↓一般市民用国民安全教育パンフレット 139ページ以降を参照
https://www.fema.gov/pdf/areyouready/areyouready_full.pdf

アメリカや海外に出張に行った際に核攻撃を受ける、または、核戦争に関係する国々に支社があり社員が日本から出張する企業等、このような事態は、可能性は低いですがゼロではありません。その時にどのような身を守る行動をとらなければいけないか、一度考えてみることも必要かと思います。

■↓弾道ミサイル発射情報音:5:30から

肝心なことは、何が起こっても身を守ること、あきらめないことです。

20年以上前に冷戦が終わり、核の影や放射性物質の脅威の下で暮らしたことがないという人は多くなりました。しかし、いまだ核攻撃は、非常に現実的な脅威です。世界の政治情勢は、非常に不安定で、この20年間、人の特性というものは、何も変わっていません。中東に「人類の歴史で一番鳴り響きつづけている音は、戦争の太鼓を打ち鳴らす音だ」という言葉があります。核兵器が存在する限り、その核兵器が使用される危険性も常にあるのです。

核戦争で生き延びることができるのでしょうか。その答えとして、ある人は「生き延びる事ができる」と言い、他の人は「できない」と答えています。現代の熱核反応式核爆弾は、1945年に広島、長崎に投下された原子爆弾の何百倍の威力を持っています。何千もある、この核爆弾が同時に爆発したらどうなるのか、私達は、しっかりと理解できてはいません。特に、人口が密集する地区では、生き延びようとすることは、無駄な努力にも思えます。しかし、生き延びることができる人というのは、そのような事態に精神的かつ合理的に身を守るための備えができた人達で、戦略的意義のない、中心部からは離れた場所に住む人達なのでしょう。

パート1: 事前に準備する
1.計画を立ててください。

 

核攻撃されたら、危険をおかして外に食料を探しに出るのは安全ではありません。シェルター内に最低でも48時間以上、できるだけ長くとどまり、身を守るべきです。食料を備蓄しておくと、気持ちにも余裕が生まれますし、生き延びるため、他の事に集中できるようになります。

2.保存食を備蓄しておきましょう。
保存食は、数年保存できます。倉庫に保管しておき、核攻撃後に生き延びるための食糧にします。炭水化物を多く含むものを選びましょう。炭水化物はカロリーも高く、元気を出せます。涼しく乾燥した場所に保管しておいてください。
・白米
・麦
・豆
・砂糖
・はちみつ
・オーツ
・パスタ
・粉ミルク
・ドライフルーツ、ドライ野菜
・少しずつ備蓄しましょう。買い物に出かけた際、1-2個余計に買って、備蓄にまわしましょう。最終的には、数か月分の食糧備蓄になるようにしましょう。
・缶詰め用に缶切りを用意しておきましょう。

3.水を備蓄してください。
食品用のプラスチック容器に、水を保存しておくことを検討してください。容器を塩素溶液で洗浄し、フィルターにかけて蒸留した水を入れます。
・1人あたり、1日、1ガロンの備蓄を目指してください。
・撃された時に、水を浄化できるよう、基本的な家庭用漂白剤とヨウ化カリウム(ルゴール液)を準備しておいてください。

4.通信機器を準備しておいてください。
情報を常に入手すること、そしてあなたのいる場所を他の人に知らせることが極めて重要です。以下を準備しておきましょう。
・ラジオ: クランクを回して発電するタイプ、もしくはソーラー電池タイプのものを探してください。バッテリータイプのものを使うときは、予備の電池を準備しておいてください。NOAA気象ラジオの導入も検討してください。このラジオは、緊急情報を24時間放送しています。
・ホイッスル: 助けを呼ぶ時に使う事ができます。
・自分の携帯電話: 携帯電話サービスが使えるかどうかは不明ですが、もし、サービスが利用できるようであれば、携帯があると便利です。あなたの携帯に合ったソーラー充電器も併せて準備しておきましょう。

5.医薬品を備蓄しておいてください。
核攻撃に遭って、怪我をした場合、生死を大きくわけるのは、医薬品があるかどうかです。以下を準備しておきましょう。
・基本的な救急キット: セットになったものが購入できます。もしくは、自分でキットを作っても良いでしょう。消毒済みガーゼ、包帯、抗生剤入り軟膏、ゴム手袋、はさみ、ピンセット、体温計とブランケットが必要です。
・救急処置方法の手引き書: 赤十字などの機関が発効しているものを買いましょう。もしくは、インターネットで情報をあつめたものを印刷してまとめても良いでしょう。包帯の巻き方、心肺蘇生の仕方、ショック状態への対応、やけどの手当てなどを知っておいてください。
・処方された医薬品: 毎日、特定の薬を飲んでいる場合は、その薬を緊急用に備蓄しておきましょう。

6.その他の備品を揃えておきましょう。
以下のような緊急事態用の準備キットを揃えておきましょう。
・懐中電灯と電池
・防塵マスク
・プラスチック・シートとダクト・テープ
・ごみ袋、プラスチック・ケーブル・タイ、体を清潔に保つためのウェットシート
・ガスや水などの用役を止めるためのレンチやペンチ

7.ニュースを注意して見ておく。

 

敵国から、いきなり核攻撃されることは考えにくいです。国同士の政治的な関係が悪化してから、核攻撃がおこなわれると考えられます。核兵器を保有している国同士で、従来の武器による戦争が起こった場合、もし、その戦争が早い段階で終結しなければ、核戦争へとエスカレートしていく恐れがあります。更に、一部の地域に限られていた核攻撃が、エスカレートして、他の地域でも、全面的な核戦争がはじまる恐れもあります。

多くの国で、攻撃の緊急度を示す、評価システムが導入されています。例えば、アメリカやカナダでは、DEFCON(DEFense:防衛/CONdition:体制)レベルというものがあることを知っておくとよいでしょう。

8.核攻撃の応酬が懸念される場合、リスクを評価し、避難することを検討してください。

 

避難することが不可能な場合は、少なくとも自分用に作るシェルターをどのようなものにするかを見極めてください。以下のようなターゲットになりうる場所から、どのくらいの距離があるかを把握し、身を守るための適切な計画をたててください。
・飛行場や海軍基地など、特に核爆弾爆撃機、弾道ミサイル積載潜水艦、大陸間弾道ミサイル用地下格納庫などがある場所。核攻撃の応酬が限定的であったとしても、これらの場所は必ず、攻撃対象となります。
・商港や10,000フィート(3,048メートル)以上の長さを持つ滑走路。核攻撃の応酬が限定的であっても、これらの場所は攻撃対象となる確率が高く、全面的な核攻撃になると、必ず攻撃対象となります。
・行政の中心地。限定的な核攻撃でも、攻撃対象となる確率が高く、全面的な核攻撃になると、必ず攻撃対象となります。
・産業が盛んな大都市や人口の多い中心地。全面的な核攻撃の場合、攻撃対象となる確率が高いです。

9.核爆弾のタイプについて知っておいてください。

 

・核分裂型爆弾(原子爆弾)が、一番基本的な核爆弾で、他の武器に組み込まれているタイプです。爆弾の威力は、中性子で重原子核(プルトニウムとウラン)を分裂されることから生まれます。ウランまたはプルトニウムが分裂すると、それぞれの原子は、膨大なエネルギーと、中性子を生み出します。娘中性子は、非常に速い核連鎖反応を引き起こします。核分裂型爆弾は、今までに唯一仕様されたタイプの核爆弾です。このタイプの核爆弾は、テロリストによって使用される確率が一番高いものです。
・核融合爆弾(水素爆弾)は、核分裂型爆弾のスパークプラグのとてつもない熱を使って、重水素とトリチウム(水素の同位体)を圧縮、加熱し、膨大なエネルギーを発生させます。核融合爆弾は、熱核兵器とも呼ばれています。それは、重水素とトリチウムを起爆させるためには、高い温度にすることが必要だからです。このタイプの爆弾は、長崎や広島を破壊した爆弾より何百倍も威力があります。

パート2: 差し迫った攻撃から生き延びる
1.すぐにシェルターを探してください。

 

地政学的な警告サインとは別に、核攻撃が差し迫った時の最初の警告は、アラームや警告シグナルで通知されることが考えられます。もし、そのような警告が無い場合、爆発で初めて攻撃を知ることになるでしょう。核兵器の爆発から発せられた閃光は、爆心地から何十マイルも離れた場所でも確認できます。爆発地点付近(爆心地)では、爆発から生き延びられる確率は、かなり強靭なシェルター内にいない限り、皆無に等しいでしょう。爆心地から数マイル離れた場所にいる場合は、熱風が到達するまでに10-15秒、衝撃波が到達するまでに20-30秒かかります。どのような状況であっても、直接火の玉を見てはいけません。晴れた日は、かなり広い範囲で閃光により一時的に目が見えなくなることがあります。しかし、爆弾の大きさ、爆発点の高さ、そして爆発時の天気によって、実際の被害半径は、かなり違ってきます。

・もし、シェルターが見つからない場合は、近くの窪地を探し、そこに入って身を守り、できるだけ肌が露出しない状態で伏せてください。このような場所が見当たらない場合は、できるだけ早く穴を掘ってください。爆心地から8キロ(5マイル)の位置でも、3度の火傷を負う事になります。また、32キロ(20マイル)の地点でも、熱線により、体の皮膚が焦げてしまうほどです。爆風は、最大で960キロ/時(600マイル/時)となり、建物や外にいる人をすべてなぎ倒してしまうほどの威力です。

・前述のような対応ができない場合は、屋内に逃げ込み身を守ります。この場合、必ず、かなりの爆風や熱線にも耐えうる建物でなければいけません。少なくとも、建物は、放射線から身を守ってくれます。建物の構造や爆心地からの距離により、これらの選択肢も変わってきます。また、窓からは離れてください。できれば、窓がない部屋のほうが安全です。たとえ建物自体が大きな損傷を受けなくても、爆発により、かなり離れた場所でも窓を吹き飛ばします。例えば、ロシアのバヤゼムリャでおこなわれた核実験では(異常なほど大きなサイズのものでしたが)、フィンランドやスウェーデンでも窓が吹き飛ばされたことが知られています。

・スイスやフィンランドに住んでいる場合は、自宅に核シェルターがあるかどうか確認してください。もし、無い場合は、村/町/地区の核シェルターの場所を探し、そこに行く道順を把握しておいてください。

・ここで覚えておいてほしいのは、スイスでは、あちこちに核シェルターがあるということです。スイスで警報が鳴れば、警報が聞こえない人(耳が聞こえない等)にも知らせ、国営ラジオサービス(RSR、DRSおよび/またはRTSI)を聞いて情報を得る事になっています。

・可燃物から離れてください。ナイロンなど、オイル・ベースの素材は、熱により発火します。

2.放射能に晒されることで、多くの人が死亡します。

 

・初期放射線は、爆発の際に放出される放射能で、短寿命、短距離しか飛びません。現代の核兵器は、威力がかなり大きいので、爆風/熱線が届く距離が遠くなります。よって、爆風/熱線が届かず、初期放射線の影響だけで死に至る人の数は少ないと言われています。

・残留放射能は、放射性降下物とも呼ばれています。爆発が地表で生じるか、火球が地面に接すると、大量の放射性降下物が生じます。塵や埃が大気中に巻き上げられ、雨となって降下し、危険量の放射能がもたらされます。汚染された黒い煤は、雨に混じって降ってくることがあり、これを黒い雨とも呼びます。この雨は、非常に危険で、かなり熱いこともあります。降下物が触れたものは、すべて汚染されてしまいます。

爆風と初期放射線から生き延びることができた場合(放射線症には、潜伏期がありますが、少なくともこの時点では生き延びることができた場合)、黒い煤から身を守れる場所を探してください。

3.放射粒子のタイプを知っておきましょう。

 

ここで一旦、異なる3つの放射粒子のタイプについて説明します。

・アルファ粒子: 放射粒子の中でも一番弱く、攻撃時に、事実上、脅威にはならないものです。アルファ粒子は、大気中に吸収される前に、空中で数インチ飛ぶと無くなってしまいます。この粒子は、体の表面であれば、さほど危険性はないのですが、体内に摂取したり、吸入したりすると致命的です。普通の服で、アルファ粒子から身を守ることができます。

・ベータ粒子: アルファ粒子よりもスピードが速く、より遠くまで透過します。この粒子は、最大で10メートル(10ヤード)飛び、その後、大気中に吸収されます。ベータ粒子は、長時間晒されていなければ、致命的ではありません。長時間晒されると、痛みのある日焼けのような、ベータ火傷を引き起こします。また、長い時間、目にあたると、とても危険です。そして、体内に摂取したり、吸入するのは危険です。服を着ていれば、ベータ火傷は防ぐことはできます。

・ガンマ線: ガンマ線は、最も危険な粒子です。空中を1マイル近く飛ぶことができ、どんなものでも透過します。このことから、ガンマ放射能は、体の外からでも、内蔵器官に深刻なダメージを与えます。かなりの防御が必要となる粒子です。

・放射能を防ぐシェルターのPF値は、シェルター内にいる人が、戸外にいる時の被曝量と比較して、何倍少なく被曝するかを示しています。例えば、RPF300は、戸外にいるより、シェルター内であれば、被曝量を300分の1に抑えることができるという意味です。

・ガンマ線に晒されないようにしましょう。5分以上、ガンマ線に当たらないようにしてください。田舎にいる場合は、洞窟や倒れた木を探し、中に潜りこんで身を守ってください。その他、単に穴を掘って、そこに横たわり、あなたの周りに土を盛ってください。

4.自分のシェルターの内側から、壁の周りに土や使えそうな物を盛って、防護力をアップさせてください。

 

溝の中にいる場合は、屋根を作ってください。ただし、屋根になる材料が近くに有る時だけ、屋根を作ってください。できるだけ、放射能に晒されることがないようにしてください。パラシュートやテントなどに使われているキャンバス生地を使えば、降下してくる塵からあなたを守ってくれますが、ガンマ線は防ぐことはできません。根本的な物理レベルで、完全にすべての放射能から身を守ることは不可能なのです。しかし、許容レベル内に留めることはできます。放射線透過率を1/1000に低減できる素材の必要量を決める際に、以下の数値を参考にしてください。
・鉄: 21cm (0.7feet)
・岩: 70-100cm (2-3ft)
・コンクリート: 66cm (2.2ft)
・木: 2.6m(8.8ft)
・土: 1m (3.3ft)
・氷: 2m (6.6ft)
・雪: 6 (20-22ft)

5.200時間(8-9日)以上、シェルター内にいて身を守ってください。

 

どのようなことがあっても、核攻撃後49時間はシェルターから出ないでください。

・核爆発による「核分裂生成物」を避けるためです。この核分裂生成物の中で、一番危険なのは、放射性ヨードです。幸いにも、この放射性ヨードの半減期(自然に減衰し安全な同位体になるまでの期間)は比較的短く8日です。ただし、8-9日を過ぎても、多くの放射性ヨードは残っているので、外に出るのは制限してください。放射性ヨードの量が初期量の0.1%になるまでには90日かかるとされています。

・核分裂による、その他の主な生成物としては、セシウムとストロンチウムがあります。それぞれの半減期は、30年、28年で、生物に吸収されやすい特性を持っており、何十年も食品を危険にさらしてしまいます。また、風で何千マイルも飛ばされるので、離れた場所なら安全だと思うのは間違いです。

6.自分の生活必需品を計画的に消費してください。

 

当たり前ではありますが、生き延びるためには、備蓄したものは計画的に消費してください。食料が尽きてしまうと、最終的には、放射能に晒されることにはなります(食料と水がある特殊なシェルターでない場合)。

・加工食品は、食べても大丈夫です。但し、その容器に穴があいておらず、比較的ダメージを受けていなければ、大丈夫です。

・動物は食べることはできますが、火を使って注意深く皮部分を取り除きましょう。また、肝臓や腎臓は廃棄します。骨に近い部分の肉は食べないようにしましょう。放射能は骨髄に残留するからです。

・「ホットゾーン」の加工食品は、食べても構いませんが、地下茎が食べられるもの(人参やじゃがいも)をお勧めします。植物が食用になるかどうかテストしてください(植物が食用になるかどうかのテスト方法を参照)。

・野ざらしになっている水源は、放射性降下物が含まれているかもしれないので、危険です。湧水、フタがしてある井戸などの地下水源が良いでしょう(「砂漠で水を作るには」を参照して、穴を掘って作る太陽蒸留器を作ることも検討してください)。小川や湖の水を使うのは、最後の手段にしてください。土手から1フットの位置に穴を掘ると、フィルターのようになって水がしみ出てきます。この水は、濁っていたり、泥が入っていると思いますが、沈殿するまで待ち、上澄み部分を沸騰させて、滅菌します。建物の中の水は、通常安全です。もし、水がない場合は(おそらく、水が無いケースのほうが多いとは思いますが)、水道パイプの中の水を使います。屋内で一番高い位置にある蛇口を開け、一番低い場所にある蛇口を開けて、エア を入れます。すると、建物内のパイプに残っていた水が出てきます。
◎緊急時、給湯器から飲水を確保するには
◎水の浄化方法

7.衣類はすべて着用してください(帽子、手袋、ゴーグル、袖口が締まったシャツなど)

 

ベータ火傷を少しでも防ぐため、特に外に出る時は、衣類はすべて着用してください。服は常に振るったり、水で洗うことで、汚染物質を除去してください。また、露出した肌部分に、汚染物質がついたままになっていると、火傷をひきおこします。

8.放射能による火傷や、熱による火傷の治療

 

・軽い火傷: ベータ火傷ともいいます(ベータ粒子ではなく、他の粒子によるやけどの可能性もあります)。痛みが和らぐまで、ベータ火傷の部分を冷たい水に浸します(通常5分)。
・水ぶくれができたり、焼け焦げたり、皮膚が破れはじめるようならば、冷たい水で洗い、汚染物質を除去します。化膿しないように、滅菌した圧定布で傷口を覆ってください。決して、水ぶくれを破らないでください。
・水ぶくれができたり、焼け焦げたり、皮膚が破れていなければ、傷口をカバーしないでください。体の大部分に火傷をおっていても(日焼けのように)、覆わないでください。覆う代わりに、火傷の部分を水で洗い、入手できそうならばワセリンまたはベーキングパウダー溶液でカバーしてください。(汚染されていない)濡れた土で覆ってもOKです。

・重い火傷: 熱による火傷ともいいます。電離粒子というよりは熱風によるものが多いですが、電離粒子で重い火傷を負う事もあります。このタイプの火傷は、命にかかわります。脱水、ショック、肺のダメージ、感染症などが要因になって死亡することがあります。
・更に汚染されないように火傷を保護してください。
・火傷の部位に服が残っている場合は、その服をゆっくりと切り、火傷部分から取り除いてください。火傷に貼りついてしまった服を無理やり剥がさないでください。火傷にかぶっている服を引っ張らないでください。火傷に軟膏は塗らないでください。もしくは、救急隊に電話したほうが賢明です。
・火傷を水だけで優しく洗います。クリームや軟膏は塗らないでください。
・火傷専用でない通常の滅菌包帯は使わないでください。はりつかないタイプの火傷用包帯(その他の医療品も含めて)は、おそらく入手しにくい状態だと思います。そこで、代用品として、ラップ(サランラップ)を使ってください。ラップは、滅菌されていますし、火傷にはりつくこともなく、入手しやすいはずです。
・ショック症状を防いでください。ショック症状は、生命維持に必要な組織や内臓に血液がうまく流れなくなる状態です。もし、治療できなければ、死に至ります。ショック症状には、かなりの量の失血、深い火傷、傷や血を見たことによる反応があります。ショック症状のサインとして、落ち着きが無くなり、喉がかわき、青ざめ、心拍数が早くなることが挙げられます。また、肌が冷たくなったり、濡れている場合でも、汗をかき続けます。状態が悪化すると、息が早くなり、目がうつろになります。対処法としては、正しい呼吸ができるような体位にし、胸をマッサージして正常な心拍数と呼吸を保ちます。締めつけている服は緩めて、その人を安心させてください。自信を持って、しっかりと、そして優しく対応してあげてください。

9.放射能疾患(放射線症候群)を発症した人を、躊躇せず助けてあげてください。

 

この疾患は、感染しません。あくまでも、その人が受けた放射能の量によって症状・状態が決まります。以下の表は、その要約です。

10.放射線単位を理解しておきましょう。

 

(GY(グレイ)は、電離放射線の吸収線量を図るSI単位。1Gy=100 rad. Sv(シーベルト)は、線量のSI単位で、1Sv=100REM。簡易化のため、1Gyは通常1Svと同等とみなされます。)
・0.05Gy以下: 目に見えるような症状はでません。
・0.05-0.5Gy: 赤血球数が一時的に減少します。
・0.5-1Gy: 免疫細胞の生産が減少し、感染症、吐き気、頭痛になりやすく、嘔吐もよくみられます。この放射線量は、治療を受けなくても、通常生き延びる事ができます。
・1.5-3Gy:この線量を被曝すると、35%が30日以内に死亡します(LD35/30)。吐き気、嘔吐、全身の脱毛がみられます。
・3-4Gy: 深刻な放射能中毒で、50%が30日後には死亡します(LD50/30)。その他の症状は、2-3Svの線量と同等で、潜伏期には口からの出血、皮下および腎臓内で出血(4Svで50%の確率)が見られます。
・4-6Gy: 急性放射能中毒で、60%が30日後には死亡します(LD60/30)。4.5Svで死亡率は60%に上がり、6Svで90%になります(集中治療が施されない場合)。症状は、被曝後1-2時間後から始まり、2日後まで続きます。その後、7-14日の潜伏期があり、3-4Svの被爆時と同等の症状が激しさを増しながら叙々に現れ始めます。女性の不妊症は、この段階では発症することが多いです。回復には数カ月から1年を要します。主な死因(被曝から2-12週間後が多い)は、感染症や内臓出血です。
・6-10Gy: 急性放射能中毒で、14日後には100%が死亡します(LD100/14)。集中医療ケアによって、生き延びることもできます。骨髄がほぼ完全に破壊されるので、骨髄移植が必要です。胃腸組織が、深刻なダメージを受けます。被曝から15-30分後から症状が出始め、2日間続きます。その後、5-10日間の潜伏期後、感染症または内臓出血により死亡します。回復には数年かかり、回復しない事も多くあります。Devair Alves Ferreira氏は、ゴイアニアの事故で約7.0Svの線量に晒されましたが、生き延びました。これは、その理由の一つとして、おそらく分割照射であったせいだと考えられています。
・12-20REM: 死亡率は100%で、このレベルになると、症状はすぐに現れます。胃腸組織は完全に破壊されます。口、皮下、腎臓から出血します。倦怠感と全身症状により、命を失ってきます。症状は、前述と同様ですが、深刻度を増します。回復は不可能です。
・20REM以上: 同様の症状が、激しさを増して、すぐに現れます。そして、数日間は調子も良くなり「歩く幽霊」と呼ばれる段階になります。しかし、突然、胃腸の細胞が破壊され、失血および脱水症状が起こります。精神錯乱状態が始まると、死期が近づいています。脳が呼吸や血液の循環などの体の機能をコントロールできなくなると、死に至ります。医療ケアで、治療はできません。ただ、楽にしてあげる事だけです。
・残念ながら、このような人はすぐに死んでしまうと覚悟する必要があります。厳しいようですが、食料や物資を放射能疾患で死んでいく人に与えて無駄にすべきではありません。健康な人に、物資を提供すべきです。放射能疾患は、子供やお年寄り、病気の人によく見られます。

11.EMP(電磁パルス)から、大切な電子装置をガードしてください。

非常に高い高度で核兵器が爆発すると、非常に強い電磁パルスが発せられ、電子/電気機器が壊れることがあります。少なくとも、電気プラグやアンテナから機器の全てのプラグを抜いておいてください。ラジオや懐中電灯を密閉できる金属の入れ物(ファラデー箱)に入れておくとEMPを防げることがあります。また、EMPから防護しないといけない物品は、箱と接触させないでください。金属のシールドが、防護すべき物品を完全に覆うようにし、地面に接していると効果的です。

・防護すべき物品は、導電性の外枠から絶縁しておいてください。これは、シールドに打ち寄せるEMPフィールドが、半導体の回路基板に電圧を誘導することがあるからです。もし、その場所に爆風がこないような遠い場所であれば、機器を綿や新聞で包み、その上から金属化した「スペース・ブランケット(2米ドル程の価格)」で、しっかりと覆っておくとファラデー・シールドのようになり、効果的です。

 

・別の方法としては、段ボールを銅またはアルミホイルで覆います。防護すべき機器をその中に入れて、機器のプラグを地面にさしておきます。

12.その後の攻撃に備えてください。

 

おそらく、核攻撃は一度では終わらないと思われます。敵国からの次の攻撃や侵略に備えておきましょう。
・生き延びるためにシェルターの一部をどうしても使う必要がある場合を除き、シェルターは完全な状態に保って置いてください。また、余分な浄水と食料も確保しておいてください。

 

・もし、敵国が再度攻撃してくる場合は、その国の別の地域が攻撃されることが考えられます。シェルターが使えない場合などは洞窟に住んでください。

Q&A
Q: 核攻撃の際は、一人でいたほうが良いですか?複数人でいたほうが良いですか?
A: チームで動けるので、誰かといたほうが良いでしょう。みんなが休んでいる時や必需品を探しに行っている時は、順番に誰かが番をしてください。

Q: もし、家から離れた場所にいたら、ガンマ線の爆風からどうやって生き延びればよいですか?
A: 近辺のシェルターを探してください。シェルターが見当たらない場合は、頑丈な物の後ろで、地面に伏せてください。両手は頭の上におき、足をクロスさせて助かることを祈るしかありません。ただし、軽傷または重傷の火傷をおうおそれはあります。もし、柔らかい土が近くにあるならば、その土を掘って中に入れば、ダメージも最小限に抑えられます。

Q: 学校にいる時に核攻撃されたら、どうやって生き延びれば良いですか?
A: そのような状況に対応できる計画が学校では設定されているはずです。戦争や脅しなどで、攻撃されやすい場所として学校が挙げられるからです。多くの場合は、戦争や脅しがあった場合は、当局が自宅待機またはシェルターへの避難を指示するので、攻撃時に学校にいないと思われます。もし特定の学校で、どうしたら良いかを知りたい場合は、先生や職員に尋ねてください。

A: 核爆発の時は、丘に隠れるほうが良いですか?地下に隠れるほうが良いですか?
Q: 地下が良いです。丘だと、放射能の影響を受ける事になります。

A: 核攻撃時、車またはパスに乗っていたらどうしたら良いですか?
Q: 可能であれば、車で溝に突っこんでください。そしてうずくまり、溶けないような何かで肌が露出しないようカバーしてください。爆発後は、最寄りのシェルターに逃げ込んでください。

A: 地下でどのように生き延びたらよいですか?
Q: ドアや窓、継ぎ目の隙間をテープ、詰め物、厚みのあるブランケットなどでふさぎ、2-3時間ごとに交換してください。

A: 放射能レベルが、致死量でなくなるまでには、どのくらいの期間、地下に隠れて身を守る必要がありますか?
Q: 爆弾のタイプと、爆心地からの距離にもよりますが、一般的には最低でも2週間は外に出ないでください。

A: 家の中にいる時にいて、核シェルターが無い場合はどうしたら身を守ることができますか?
Q: 家の中で一番低い階にいてください。被曝量を抑えられます。

A: 核戦争が起こった際、地球上で一番安全な場所はどこですか?
Q: 中立国では、戦争時は、どの国も手を出さないはずです。

A: アパートにいる時、どのように核爆発の爆風から身を守り、生き延びたらよいですか?
Q: 一番下の階にいてください(できれば地下)。そして、当局の指示に従ってください。

A: 井戸や下水道にいれば、身を守ることはできますか?
Q: どこにも行く場所がなければ、井戸や下水道のほうが、何もない戸外にいるよりも、身を守ってくれます。もちろん、そこでの食べ物や飲み物はどうするかも考えないといけません。

A: 核攻撃により、人は突然変異しますか?
Q: 突然変異の定義が何かにもよります。歴史上、人々は核攻撃または核事故に晒され、数日内に放射能中毒で亡くなりました。生き残った人々の子供には、軽度、重度の出生異常がみられました。しかし、この異常は突然変異ではありません。人間は、生物学的に、核攻撃を生き延びる力を備えてはいません。ですから、突然変異するだけの時間は無いのです。

A: 私の地域に核シェルターが無い場合は、どうしたら良いですか?
Q: 地下深い場所を探してください。そのような場所が無い場合は、最寄りの家に入ってください。そして、バスルームなど、窓が無い場所に逃げてください。

A: 戸外にいる場合、どのように核から生き延びれば良いですか?
Q: できるだけ離れた場所、低い場所に逃げてください。穴が無い場合は、穴をへ掘って、できるだけ深く入りこみ、体に覆いをしてください。

Q: シェルターとして、家に地下がありますが、家自体が、その上に倒壊してしまったら、どうしたら良いですか?
A: 地下室の上部を強化しておいてください。これで、その上の家が倒壊しても、生き延びることができます。そして、救助が来るまでの間、生き延びる事ができるよう、缶入りの食べ物やボトル入りの水を備蓄しておきましょう。

Q: 核攻撃を受ける確率はどのくらいですか?
A: 今後50年間が微妙なところです。実際、個人的には21世紀中に起こると思っています。

TIP(アドバイス)
・シェルター内にいる場合でも、全てのもの、特に食べ物は洗ってください。
・軍を探してください。バイオハザード防護服などを着ている人がたくさん来るはずです。彼らは敵ではありません。しかし、あなたの国の戦車、飛行機、その他の車両と、敵の物の違いは、知っておいてください。
・あなたが何をどのくらい持っているか、他人には知らせないでください。
・最新の政府指示、告知が出ていないか、留意しておいてください。
・防護服があり、また核兵器が使われているか、戦車がいるかを確認しなければいけない場合以外は、外に出ないでください。
・家庭用の核シェルターを事前に作っておいてください。核シェルターは、地下や倉庫を使って作ることができます。しかし、多くの新しい建物には、倉庫が無いので、コミュニティのシェルターや、自宅の庭にプライベート用の核シェルターを作ることを検討してください。

以上、初めてテロ対策を担当される方は、海外出張前の社員を怖がらせたくないが、危険な目には遭ってほしくないというお気持ちが強いと思いますので、少しずつ、社員の方々に伝えていきながら、いずれは、社員全体の共通モラルとなるようにスケジュールされた方がいいかもしれません。

実際にこのような事件に遭遇する可能性は希かもしれませんが、今、この瞬間に世界のどこかで起こっていることは事実です。どうぞ、向かう国の現在の状況に応じて、真剣に捉えて、身を守るための実力も身につけてください。

一般社団法人 日本防災教育訓練センターでは、北朝鮮の核ミサイルに備える個人サバイバル・マニュアル作成法や北朝鮮の核ミサイルが発射されたときに最大限自分や家族の命や身を守る対処法なども指導いたしております。

ご興味がある方は、下記からお問い合わせいただくか、電話03-6432-1171、または、info@irescue.jpまでご連絡ください。

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一般社団法人 日本防災教育訓練センター
代表理事 サニー カミヤ
~助かる命を助けるために!~
https://irescue.jp
電話: 03-6432-1171
メール:info@irescue.jp
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