ブリュッセルのテロ攻撃: ベルギーの首都で起こった事件のタイムライン
2016年3月22日火曜日にベルギーの首都で起こった凄惨な自爆テロでは、30名以上が死亡、260名以上が負傷した。この惨劇がどのように起こったか、そのタイムラインを以下に示す。
7:55 a.m.: 出発ターミナルの外に設置した監視カメラ映像には、3人の容疑者がタクシーを降り、荷物用カートを押してブリュッセル空港に入る様子が残っている。監視カメラが、この3人の容疑者の姿をとらえた。
7:58 a.m. : 伝えられたところによると、出発ターミナルで銃声が聞こえ、その後、爆発が起こった。乗客が逃げ始めてから、10秒後に2回目の爆発が起こった。
残された指紋から、テロ容疑者の一人は、Ibrahim EL Bakraouiという名前の人物であることが判明したが、爆発で死亡。2人目の容疑者も爆発で死亡したが、身元は分かっていない。
3人目の容疑者は、明るい色のジャケットと帽子を身につけており、既に空港から逃走していると考えられている。彼は、大きなバッグを現場に残していたが、爆弾処理班が到着する直前に、バッグの中の爆発物が不安定になったため、爆発した。
8:20 a.m. : 救助作業をおこないながら、ベルギー当局は、空港につながる鉄道をストップし、道路も封鎖した。
8:40 a.m : 空港の職員が、爆発を確認し、現場から離れるよう、人々に指示した。ベルギーの内務省は、危機対策会議を開いた。
9:10 a.m: 欧州委員会の本部から近いMaalbeek(マアルベーク)メトロ地下鉄駅にいた列車で爆発が報告された。
この列車はArts-Loi行きで、発車前に第2車両で爆発が起こった。
残された指紋から、容疑者はKhalid el Bakraouiという人物であることが判明。彼は、Ibrahim el Bakroauiの兄弟だった。
9:27 a.m. : ブリュッセルのメトロ・システムは封鎖され、それとほぼ同時にフランスの首相、Francois Hollande氏が政府の大臣らと緊急会議をおこなった。
10:00 a.m. : ブリュッセルの公共交通システムすべて(路面電車、バス、列車 を含む)が封鎖された。ベルギーの危機管理センターは「今いる場所から動かないでください」とツイッターに投稿。
10:13 a.m. : ロンドンのGatwick空港では、警備レベルを上げるとアナウンスされる。
10:35 a.m. : ユーロスターは、ブリュッセルからMidi駅の区間の列車サービスを停止。列車サービスは、ロンドンから英仏海峡トンネルを通ってパリおよびブリュッセルにつなげることとした。
11:15 a.m.: バラク・オバマ大統領が「凶悪なテロ攻撃」とコメント。
11:20 a.m.: フランスは国境に1600人の警察官を追加配備し、そのうちの一部を公共交通機関に配備。
11:25 a.m.: 警察と軍は、ベルギーの原子力発電所周辺の警備を強化した。
11:30 a.m: ベルギーは、ブリュッセルに225隊を追加配備。
Christopher Furlong / Getty Images
11:43 a.m : ベルギーのシャルル・ミシェル首相が「無差別的で卑怯な攻撃だ」と非難。
11:58 a.m. : アメリカ欧州軍は、アメリカ空軍幹部とその妻、子供4人が空港でのテロで負傷したことを確認。実名は公表していない。
12:20 p.m. Facebookは「安全確認」システム を作動させ、人々が友人や大切な人の安全 を確認するのに役立った。
12:30 p.m. : ロシアの外務省スポークスマン、Maria Zakharovaが西側諸国のダブルスタンダードの政治が、テロ攻撃につながり、NATOとロシアの外交関係の凍結が、テロとの戦いに悪影響を及ぼしたと述べた。
1:15 p.m. : ブリュッセルにある米国大使館は、ベルギーに住むアメリカ人に対し、現在いる場所に留まり、公共交通機関の使用を控えるよう勧告した。
3:00 p.m.: 末日聖徒イエスキリスト協会(モルモン教)は、テロによりアメリカ人布教者3人が負傷したことを確認。Richard Norby (66)、Joseph Empey (20)
Joseph Empey and Mason Wells. Kymberly Wells
3:20 p.m. : ISISは、メンバーが自爆ベルトを爆破させてテロ攻撃をおこなったと声明を出した。
4:00 p.m. : ベルギーのフィリップ王は、自身とマティルド女王が、「卑怯かつ憎むべき」テロ攻撃の犠牲となった方々の痛みに寄り添いたいとメッセージを述べた。
5:30 p.m. : タクシードライバーは、警察に連絡し、Schaerbeekで3人の乗客を乗せたと報告した。このタクシードライバーが3人を載せた場所で強制捜査がおこなわれ、爆弾を作るための化学薬品、起爆装置、釘やネジが詰まったスーツケースが見つかった。
同じ道路にあったごみ箱で、捜査員がIbrahim el Bakraouiの証言が入ったコンピューターを発見。彼は、「急いでおり、何をすればよいか分からなかった。いろんな場所を探したが、安全だとは思えず、このままの状況が続けば、刑務所に入らなければならないリスクがあった」と述べている。
4回目の捜査がSchaerbeekでおこなわれた。1人が逮捕され、捜査員による尋問がおこなわれている。
11:04 p.m. : ペルー人女性、Adelma Marine Tapia Ruiz(36)が、空港でのテロの犠牲者になったと確認された。彼女の兄弟であるFernando Tapia Coralは、ペルーのRPPラジオで、彼女が姉妹を訪ねるため空港にいたと話した。
Christopher Furlong / Getty Images
※このタイムラインを記事などに使用されたい方は下記を明記してください。
どうぞ、よろしくお願いします。
出典:一般社団法人 日本防災教育訓練センター irscue.jp
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一般社団法人 日本防災教育訓練センター
代表理事 サニー カミヤ
~明日をもっと安全に~
https://irescue.jp
電話: 03-6432-1171 携帯:090-4830-4888
メール:info@irescue.jp
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー