デング熱対策について
すでに沖縄は梅雨に入ったそうですが、関東地方は6月8日から梅雨入りだそうですね。
毎年、梅雨時期はジメジメして、過ごしづらい日が続きますが、稲作農業は梅雨の恩恵を受けて成り立ち、また、漁業にとっては、山に積もった落葉が腐敗して腐葉土になり、腐葉土の栄養分が川、
海に流れてプランクトンを生み、そして、プランクトンを食べて海の魚が育つ、大切な時期。
また、女性にとって梅雨は、肌が潤いを取り戻す季節でもあります。
■↓平成27年の梅雨入りと梅雨明け(速報値)
http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/baiu/sokuhou_baiu.html
大雨による災害の発生しやすい時期ですので、土砂災害や風水害も気になりますが、今日は、目に見えないデング熱についての防災ブログです。
1、デング熱の感染経路
デング熱はデングウイルスによる感染症で、日本国内でも、蚊によって感染します。
不顕性感染を含めてデング熱に感染した人を蚊が刺すと、1週間ほどでウイルス量が増えます。さらに、デング熱に感染した人の血を吸った蚊に人や動物が刺されると感染する可能性があります。
あくまでも蚊を媒体とした間接感染で、人から人へ直接感染することはないそうです。
ちなみに新陳代謝が活発で、よく汗をかき、お酒を飲む人は刺されやすいそうで、代謝が盛んな乳幼児、子どもは特に蚊に刺されやすいので、家に居るとき、お出かけ前にも体に安心な蚊よけスプレーなどを塗ってあげましょう。
2、デング熱の症状
通常2~7日の潜伏期間の後、およそ2-4割の人に38~40℃の発熱で発症、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹が現れます。
肺炎などの呼吸器症状が顕著に現れる感染症ではないので、通常、死に至る危険は少ないですが、関節などの痛みは激しく、英語ではBreak bone feverとも呼ばれています。通常、3~5日で解熱し、解熱とともに発疹が現れます。発疹は治りかけたときに出現します。
3、デング熱の治療
デング熱に感染すると血小板が低下し、出血を起こしやすくなるので、通常使用される鎮痛・解熱剤は控えるべきです。治療には小児にも使われるアセトアミノフェンが使用されることが多いようです。
4、デング熱の予防法:
梅雨前から蚊の発生予防措置を行うことでデング熱への感染を予防できます。
要は蚊を発生させないこと、蚊に刺されないこと、予防すること。
「一人ひとりが認識を高めて実行すること」が重要です。
一般的に蚊を予防するには下記の方法が知られています。
・観葉植物の受け皿に水が溜まらないように注意する。
・黒っぽい服はなるべく避ける。
・外出前に虫除けスプレーを塗り、さらに外出先にも持参すること。
・公園に行く前には、特に蚊よけ対策を入念に行うこと。
・光や明るいところを嫌う。
・スペアミント、ローズマリー、バジル、ハッカ油を身につける。
・公園などで古タイヤや缶に水がたまっていたら、倒して水を捨てておく。空き缶を捨てるときには、中身をキレイに出してから捨てること。
・ゴミ出しを行うときには、水が溜まらないように気をつけること。
・幼虫は竹の切株や樹洞の他、墓地の花立、雨水枡、防火用水槽、放置された空き缶、古タイヤなどの人口容器にも発生するので、これらの場所にできる限りの蚊の予防策を実施したり、公的機関に依頼すること。
・窓に防虫網を張り蚊の侵入を防ぐことが必要です。一般的な網戸に使われる織り目1.15ミリ四方の網なら蚊の侵入は防げるそうです。
・駆除にはエアゾール剤、燻煙剤、香取線香などによる方法も効果的です。
・日没から明け方までの深夜を中心に吸血することが多いが、特に吸血の盛んな時間帯は20時頃と朝6時頃の2回の前後は特に注意すること。
・蚊に刺されそうなところには行かないこと。
・虫除け効果のあるエッセンシャルオイル(精油)で、代表的なものは次の4つです。シトロネラ、ユーカリシトリオドラ(レモンユーカリ)、ゼラニウム、レモングラス
・ベランダや庭に、レモングラスやゼラニウムなどを植えてみる。
※ペットも蚊を媒体とするデング熱やフィラリア(犬心臓糸状虫)症に感染しますので、お散歩前には蚊よけ対策を施して上げてください。
自分で作る蚊よけスプレーの作り方:
エッセンシャルオイル(精油)には、殺虫剤のように虫を殺す働きはありませんが、蚊などの昆虫は、特定のエッセンシャルオイル(精油)の香りを嫌います。こうしたエッセンシャルオイル(精油)のアロマを身にまとうことで、蚊は近寄るのを嫌がるようになるため、虫に刺されにくくすることができます。
■用意するモノ
・天然100%のエッセンシャルオイル
(下記のいずれか、または、ブレンド)
シトロネラ、ユーカリシトリオドラ(レモンユーカリ)、ゼラニウム、レモングラス
・無水エタノール()
・ミネラルウォーター(スキンケア目的にも使いたい場合はホホバオイル)
・アトマイザーやスプレー付き容器
■作り方(100mlサイズ)
1、無水エタノール 5~10ミリリットルに
2、エッセンシャルオイル 計20~30滴を加えて
3、ミネラルウォーター 約90ミリリットルを入れる
■使用上の注意点
・3歳未満のお子様のお肌には使わない
・時々つけなおす
・週間程度を目安に使い切る
・シミになりそうなモノには使わない
・肌に合うかを上腕の内側で1滴落として反応を見る
下記も効果が期待できます。
■↓虫のイヤがる網
http://www.dionet.jp/mushi.html
■↓蚊がいなくなるスプレー「ボディビル」篇
http://www.kincho.co.jp/cm/html/ka_n_spray_bodybuilding/index.html
■↓スプレー「サラテクト」(アース製薬)
http://www.earth-chem.co.jp/top01/mushiyoke/saratekuto/
5、デング熱に感染した際の病院受診と検査
デング熱は国内にない病気なので病院での検査ができません。医療機関が、地域の保健所と相談の上、地方衛生研究所(地研)ないしは国立感染症研究所(感染研)に検査を依頼します。
帰国時にデング熱が疑われ、検疫所で検査の必要があると判断された場合には、検査を受けることができます(検疫法第13条)。
デング熱は感染症法で4類感染症全数届出疾患に分類されるため、診断した医師により直ちに最寄りの保健所に届けられます。
6、感染の危険のある地域
アフリカ地域、アメリカ地域、東地中海地域、東南アジア地域、西太平洋地域の熱帯・亜熱帯地域でみられます。日本でも輸入症例だけでなく国内発生例も報告されましたので、国内でも注意が必要です。
出典:
■↓デング熱について:東京都福祉保健局
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/kansen/dengue.html
■↓デング熱診療ガイドライン(第1版) – 厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dl/20140916-02.pdf
■↓デング熱に関するQ&A
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dengue_fever_qa.html
■↓チカイエカの特徴と生態
http://www.e-c-c.co.jp/gaichu/ka/chikaie.html
■↓ヒトスジシマカの特徴と生態
http://www.e-c-c.co.jp/gaichu/ka/hitosujisima.html
■↓アカイエカの特徴と生態
http://www.e-c-c.co.jp/gaichu/ka/akaie.html
■↓感染症についての情報:デング熱
http://www.forth.go.jp/useful/infectious/name/name33.html